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……さて、どうしようか。
右半身にかかる軽い重みと愛しい温もりを感じながら考える。
徐々に途切れがちになる会話と温かな温度に違和感を感じて覗きこめば、穏やかに寝息をたてている白雪がいた。
しばらくお互い忙しくて会えない日が続いていた。それでも、僅かな時間だけでもと書庫で会った。お互い調べものをしながら、邪魔にならない程度に言葉を交わしていて――。
窓の外はすでに暗かったが、時間はまだある。穏やかに眠る白雪を起こさないようにそのままそっと息を潜めた。
今はこのまま、まだしばらくは愛しい温もりを感じながら。
***
title:10mm.
はじめて書いたゼン白小説。
ほんのちょっとだけ公開していた旧サイトのものを加筆修正して掲載。
6巻22話裏のカット絵に触発されて書いたもの。
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